米国株が23時間取引へ|日本人は昼間でも買える?NASDAQの変更を初心者向けに解説

米国株が23時間取引へ|日本人は昼間でも買える?NASDAQの変更を初心者向けに解説

どうも、たぬきんです。

最近、米国株についてこんなニュースを見かけました。

「NASDAQが1日23時間取引へ」

最初に見たとき、

「え、米国株ってほぼ24時間取引できるようになるの?」

と思いました。

これまで米国株をリアルタイムで売買しようと思うと、日本ではどうしても夜の時間帯が中心でした。

特に通常取引は、日本時間だとだいたい夜から明け方。

仕事をしている人からすると、

「もう寝たいけど、米国株が動き出した」

なんてこともありますよね。

それが今後は、日本の昼間でも米国株を取引しやすくなる方向に進んでいます。

今回は、

  • 23時間取引とは何なのか
  • いつから始まるのか
  • 日本時間ではどうなるのか
  • 日本人投資家にはどんなメリットがあるのか
  • デメリットや注意点
  • 日本の証券会社でも23時間取引できるのか

このあたりを、できるだけ難しい言葉を使わずに整理してみます。

なお、専門用語には「※」を付けて、最後にまとめて解説します。


まず結論|NASDAQは2026年12月6日から23時間取引へ

NASDAQは、2026年12月6日から1日23時間・週5日の取引体制を導入する予定です。

NASDAQの公式案内では、新たに米東部時間の午後9時〜午前4時の取引セッションを追加し、ほぼ一日中取引できるようにするとしています。NASDAQ Trader

SEC※1も、2026年4月10日にNASDAQの23時間取引へのルール変更を承認しています。証券取引委員会

つまり、

「米国株が24時間取引になる」

ではなく、

正確には、

「平日1日23時間、ほぼ一日中取引できるようになる」

ということです。


そもそも今の米国株は何時に取引できる?

現在の米国株の通常取引時間は、

米東部時間 9:30〜16:00

です。

日本時間にすると、

夏時間:22:30〜翌5:00

冬時間:23:30〜翌6:00

くらいになります。

つまり、日本人からすると、

普通に夜中です。

これまでもプレマーケット※2やアフターマーケット※3と呼ばれる時間外取引はありましたが、それでも24時間ずっと取引できるわけではありませんでした。


23時間取引になると、どう変わる?

イメージとしては、

これまで

米国の昼間を中心に取引

していたものが、

今後は、

ほぼ一日中取引できる

ようになります。

NASDAQでは、新たな夜間セッションを加えることで、1日23時間の取引を可能にする予定です。NASDAQ Trader

つまり、

日本。

中国。

シンガポール。

ヨーロッパ。

など、

アメリカ以外に住んでいる投資家も、

自分たちの生活時間の中で米国株を売買しやすくなる

ということです。


日本人は昼間でも米国株を買えるようになる?

かなり可能性は高いです。

NASDAQが23時間取引へ移行すれば、日本の昼間もNASDAQ側の取引時間に含まれることになります。

NASDAQに上場する日本企業のリーフラスも、23時間取引によって日本の日中でもNASDAQ上場株へアクセスしやすくなると説明しています。ナスダック

これまでなら、

「夜11時まで待とう」

だったのが、

将来的には、

昼休みに米国株を見る

夕方に米国株を買う

日本株を見たあと米国株も確認する

といったことができるようになる可能性があります。

日本人投資家にとっては、かなり大きな変化ですよね。


ただし、日本の証券会社が対応しないと取引できない

ここはかなり大事です。

NASDAQが23時間取引になったからといって、

日本のすべての証券会社で23時間売買できるようになるわけではありません。

たとえば、

NASDAQ側は開いている。

でも、

日本の証券会社側がその時間帯の注文を受け付けていない。

となれば、

日本の投資家は売買できません。

つまり、

取引所※4が23時間営業

証券会社※5が23時間対応

は別の話です。

今後、

SBI証券。

楽天証券。

マネックス証券。

などがどこまで対応するかは、それぞれ確認する必要があります。

NASDAQが23時間化したからといって、

「2026年12月6日から日本人全員が23時間売買可能」

と考えるのは少し早いです。


なぜ23時間取引を始めるの?

一番大きな理由は、

米国株を買う外国人投資家が増えているから

です。

米国株は、アメリカ人だけが売買しているわけではありません。

日本。

ヨーロッパ。

中国。

中東。

世界中の投資家が買っています。

DTCC※6も、米国株へのアクセスを世界中の投資家が求めており、地域や時間帯を問わず取引したいという需要が高まっていると説明しています。DTCC

要するに、

「世界中の投資家にもっと米国株を売買してもらいたい」

という流れです。


実はNASDAQだけではない

今回話題になっているのはNASDAQですが、

米国市場全体が、

ほぼ24時間取引

へ向かっています。

NYSE Arca※7も、23時間取引の導入を目指しています。

NYSE Arcaの予定では、

  • Overnight:21:00〜4:00
  • Early:4:00〜9:30
  • Core:9:30〜16:00
  • Late:16:00〜20:00

という形で、合計23時間です。すべて米東部時間です。ニューヨーク証券取引所

Cboe EDGX※8も、23時間・週5日の取引に向けたルール整備を進めています。証券取引委員会

つまり、

NASDAQだけが特殊なことを始める

というより、

米国株市場全体が長時間取引へ変わり始めている

と考えた方が分かりやすいです。


なんで24時間じゃなくて23時間なの?

ここ、僕もちょっと気になりました。

「そこまでやるなら24時間でいいやん」

って思いますよね(笑)

でも、

1時間は残されています。

理由は、

システムメンテナンス

清算処理※9

日付の切り替え

などを行うためです。

NYSE Arcaも、毎日1時間の休止時間を設けることで、システム処理や翌営業日への移行を行うと説明しています。ニューヨーク証券取引所

なので、

24時間フル稼働ではなく、1時間だけ休む

という設計です。


裏側では「清算」も24時間化している

株の取引って、

買った瞬間にすべて終わっているわけではありません。

たとえば、

Aさんが株を買う。

Bさんが株を売る。

そのあと、

株をAさんへ渡す

お金をBさんへ渡す

という処理があります。

これを、

清算・決済※9

といいます。

この裏側の仕組みも長時間対応に変わっています。

DTCC傘下のNSCC※10は、2026年6月29日から24時間×週5日の清算体制へ移行しました。DTCC

日曜の午後8時から金曜の午後8時まで、米東部時間で連続対応します。

つまり、

取引所だけ23時間にしてもダメ

で、

その裏で株やお金を処理する仕組みも対応しないといけない。

米国市場全体で、

「ほぼ24時間市場」

を作っている最中なんですね。


メリット① 日本人が夜更かししなくてもいい

個人的に一番分かりやすいメリットがこれです。

これまで米国株をリアルタイムで取引しようと思ったら、

日本では夜。

特に冬場だと、

通常取引の開始が23:30です。

仕事して、

ご飯食べて、

お風呂入って、

「よし、そろそろ寝よう」

という頃に、

米国市場スタート

です(笑)

23時間取引なら、

日本の昼間でも取引しやすくなるので、

生活リズム的にはかなり楽になります。


メリット② ニュースが出たときにすぐ反応できる

今までなら、

日本時間の昼間に大きなニュースが出ても、

米国株の通常市場が開くまで待つ必要がありました。

23時間取引なら、

ニュースが出たときに、

より早く取引できる可能性があります。

たとえば、

企業決算。

FRB※11の発言。

地政学リスク。

経済指標。

企業買収。

新製品発表。

こういったニュースが出たとき、

これまでより早く売買できるようになります。


メリット③ 世界中から米国株へ資金が入りやすくなる

これは米国市場側のメリットですね。

投資できる時間が増えれば、

世界中の投資家が参加しやすくなります。

その結果、

流動性※12が増える

可能性があります。

DTCCも、24×5取引について、世界中からの市場アクセス拡大や流動性の向上を重要なメリットとして挙げています。DTCC

アメリカからすると、

さらに世界のお金を集めやすくなる

ということですね。


でも、デメリットもある

「昼間でも米国株が買える!」

と聞くと、

いいことばかりに見えます。

でも、

注意点もあります。

むしろ初心者ほど、ここは知っておいた方がいいと思います。


デメリット① 夜間は取引量が少ない可能性がある

23時間取引になっても、

すべての時間帯で同じくらい売買されるとは限りません。

現在のオーバーナイト取引※13はまだ市場全体では小規模です。

SECの2026年8月のデータでは、オーバーナイト時間帯の取引量は、NMS株※14全体の平均売買高の**約0.9%**でした。証券取引委員会

つまり、

現時点では、

夜中に売買する人はまだかなり少ない

ということです。


デメリット② スプレッドが広がりやすい

売買する人が少ないと、

スプレッド※15

が広がりやすくなります。

たとえば、

通常なら、

買値:100.00ドル
売値:100.01ドル

だったとします。

差は0.01ドル。

でも参加者が少ない時間なら、

買値:99.50ドル
売値:100.50ドル

のように、

差が広がることがあります。

そうなると、

思ったより高く買ってしまう

思ったより安く売ってしまう

可能性があります。

なので、

23時間取引できるからといって、

どの時間帯でも同じ条件で取引できる

わけではありません。


デメリット③ 値動きが激しくなることもある

参加者が少ない時間帯で、

大きなニュースが出たとします。

すると、

少ない注文でも株価が大きく動く可能性があります。

つまり、

取引できる時間が増える=安全になる

ではありません。

むしろ、

流動性の少ない時間帯では、

値動きが激しくなる可能性もあります。

特に、

成行注文※16

を使うと、

思っていた価格とかなり違う価格で約定※17する可能性もあるので注意が必要です。


デメリット④ 投資家が23時間株価を見ることになる?(笑)

個人的にはこれも心配です。

今までは、

「今日は市場閉まったから終わり」

となっていました。

でも、

ほぼ23時間株価が動いていたら、

朝起きて株価を見る。

昼休みに見る。

仕事終わりに見る。

寝る前に見る。

夜中に起きて見る。

となりそうですよね(笑)

特に個別株を持っていると、

つい確認したくなります。

でも、

23時間取引できるようになっても、

23時間株価を見る必要はありません。

長期投資ならなおさらです。


前回の記事ともつながる話

以前、

「投資初心者がやりがちな失敗7選」

という記事を書きました。

そこでも、

上がっている株を焦って買う

SNSで話題の株をそのまま買う

という失敗を紹介しました。

23時間取引が始まると、

いつでも取引できる分、

ニュースを見て、

「早く買わないと!」

となる場面が増えるかもしれません。

でも、

取引できる時間が増えたからといって、

焦って売買する必要はないと思っています。

【関連記事】
投資初心者の失敗7選|やってはいけないことと対策をわかりやすく解説

ここは、かなり相性のいい内部リンクだと思います。


「いつでも買える」と「いつ買ってもいい」は違う

今回の23時間取引で、

個人的に一番大事だと思うのがこれです。

「いつでも買える」と「いつ買ってもいい」は別

です。

たとえば、

深夜に大きなニュースが出た。

株価急騰。

「乗り遅れたくない!」

と思って買う。

でも、

通常市場が始まったら、

一気に下がる。

こういうことも普通にあり得ます。

なので、

取引時間が長くなったからといって、

投資判断まで早くする必要はありません。

むしろ、

じっくり調べてから買う

という基本は変わらないと思います。


僕としては、日本人にはかなり便利だと思う

個人的には、

23時間取引自体はかなり便利だと思っています。

特に日本人からすると、

これまでの米国株は、

時間帯がかなり不便

でした。

米国市場を見るために夜更かしする必要がある。

これは地味にきついです。

それが、

日本の日中でも売買できるようになれば、

かなり楽になります。

特に、

米国個別株を売買している人。

ETF※18を売買している人。

決算発表に反応して売買したい人。

こういう人にはメリットが大きそうです。


ただ、長期投資ならそこまで大きく変わらないかも

一方で、

NISAなどで、

S&P500。

NASDAQ100。

全世界株式。

などの投資信託を長期積立している人。

こういう人にとっては、

正直、

そこまで大きな影響はない

かもしれません。

積立投資なら、

毎月決まった日に自動で買う。

20年。

30年。

くらいの期間で考える。

そういう投資なので、

23時間取引になったからといって、

毎日売買する必要はありません。

なので、

短期・個別株投資家ほど影響が大きい

と考えると分かりやすいと思います。


まとめ|米国株は「アメリカの時間に合わせる市場」ではなくなる

今回のNASDAQの23時間取引についてまとめます。

2026年12月6日から、

NASDAQは、

1日23時間・週5日

の取引体制へ移行する予定です。NASDAQ Trader

NYSE Arcaなども同様に長時間取引へ向けて動いていて、米国株市場全体が、

ほぼ24時間市場

へ変わろうとしています。ニューヨーク証券取引所

日本人にとっては、

夜更かしせずに米国株を売買しやすくなる

という大きなメリットがあります。

一方で、

夜間は取引量が少ない。

スプレッドが広がる可能性がある。

値動きが激しくなる可能性がある。

といった注意点もあります。

そして、

NASDAQが23時間取引になったとしても、

日本の証券会社がその時間帯に対応するとは限りません。

ここは今後、

各証券会社の発表を確認する必要があります。

個人的には、

米国株がどんどん世界中の投資家に開かれていく流れは、

かなり面白いと思っています。

ただ、

取引できる時間が増えても、

投資の基本は変わりません。

焦って買わない。

自分で調べる。

長期目線を忘れない。

このあたりは、

23時間取引になっても同じだと思います。

僕自身も、

「昼間でも米国株買えるやん!」

とテンションが上がって、

無駄に取引回数が増えないように気をつけたいと思います(笑)

※本記事は2026年9月23日時点の情報をもとに作成しています。取引時間やサービス内容は今後変更される可能性があります。実際に取引する際はNASDAQや各証券会社の最新情報をご確認ください。


専門用語・注釈まとめ

用語意味
※1 SEC米国証券取引委員会。アメリカの証券市場を監督する行政機関。
※2 プレマーケット米国株の通常取引が始まる前に行われる時間外取引。
※3 アフターマーケット通常取引終了後に行われる時間外取引。
※4 取引所株などを売買する市場を運営する場所・組織。NASDAQやNYSEなど。
※5 証券会社投資家から注文を受け、取引所などへ取り次ぐ会社。
※6 DTCC米国の証券取引後の清算・決済などを支える市場インフラ企業。
※7 NYSE ArcaNYSEグループが運営する電子取引所。株式やETFなどを扱う。
※8 Cboe EDGXCboeグループが運営する米国の電子取引所の一つ。
※9 清算・決済株の売買成立後に、代金と株を実際に受け渡すための処理。
※10 NSCCDTCC傘下の組織で、米国株の清算業務を担う。
※11 FRB米国の金融政策を担う中心的な組織。政策金利などを決めるFOMCに深く関わる。
※12 流動性株をどれだけ売買しやすいかを示す考え方。取引参加者が多いほど流動性は高くなりやすい。
※13 オーバーナイト取引通常の米国市場が閉まっている夜間に行われる株取引。
※14 NMS株米国の主要取引所などで取引され、全米市場システムの対象になっている株式。
※15 スプレッド買いたい価格と売りたい価格の差。差が大きいほど取引コストが高くなりやすい。
※16 成行注文値段を指定せず、その時点で取引できる価格で売買する注文方法。
※17 約定株の売買注文が成立すること。
※18 ETF上場投資信託。株のように取引所で売買できる投資信託。

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