- 2026年9月5日
【実際に買いました】以前紹介した2銘柄を購入|ハーモニック・ドライブとシスメックスを再評価
これまでブログでは、気になる日本株をいくつか紹介してきました。 決算や財務、配当、今後の成長性などを自分なりに調べ……

どうも、たぬきんです。
今日、住友金属鉱山が使用済みEV電池をリサイクルする大規模な工場を本格稼働に向けて動かしているというニュースを見ました。
EV電池はリサイクルにお金がかかったり、環境汚染につながったりで、
ガソリンエンジンの方が結局マシとかって話を聞いたりするんですが、
今回はそんな何かとやり玉にあがるEV電池について調べてみました。
このニュースで言われている工場では、使い終わったEV電池から、
などを取り出して、再び電池の材料として使えるようにします。
ここで出てくる「EV電池」とは、電気自動車に使われているリチウムイオン電池のことです。
※リチウムイオン電池=スマホやEVなどに使われている充電式の電池。この記事では「LIB」と略されることもあります。
このニュースを見て、
「住友金属鉱山だけじゃなく、EV電池の回収やリサイクルに関わる会社にも恩恵があるんじゃないか?」
と思ったのが、この記事を書こうと思ったきっかけです。
そこで今回は、
EV電池リサイクル関連の日本株10社
を、いつもの10項目・120点満点で評価してみます。
さらに、
現在の株価
100株買うならいくら必要か
買いやすさ
まで比較します。
まず気になるのが、
「この市場、本当に大きくなるの?」
というところです。
国内では今後、EVの普及に伴って使用済み電池が増えていくと予想されています。
そしてEV電池のリユース・リサイクル市場も、2030年から2050年にかけて大きく成長する可能性があります。
特に重要なのが、
ということです。
たとえば、
リチウム
→ 電池を作る重要材料
ニッケル
→ 電池の性能向上に使われる
コバルト
→ 電池を安定させる材料の一つ
銅
→ 電気を流すために使われる
こうした金属を海外から毎回買うのではなく、
使い終わった電池から回収して、もう一度使う
というのがEV電池リサイクルです。
ここも少し難しいので簡単に説明します。
「レアメタル」とは、
産出量が少なかったり、産出地域が偏っていたりする重要な金属
のことです。
EVや半導体、電子機器などには欠かせません。
問題は、
日本では多くを海外から輸入している
こと。
もし資源を持つ国が、
「もう輸出しません」
「値段を大幅に上げます」
となれば、日本企業は困ります。
そこで、
海外から輸入した資源
↓
EVとして使う
↓
使い終わった電池を回収
↓
金属を取り出す
↓
新しい電池へ再利用
という流れを国内で作ります。
これなら、
一度日本に入ってきた資源を何度も使える
わけです。
これを、
と呼ぶことがあります。
※都市鉱山=捨てられた家電や電池などを「街の中にある鉱山」と考えて、そこから金属を取り出す考え方。
つまり、
海外の鉱山から取るだけではなく、日本国内の廃製品も資源にする
ということです。
今回のポイントは、
単純に、
「使い終わった電池を処分する」
のではありません。
使い終わった電池
↓
金属を取り出す
↓
電池材料へ戻す
↓
新しいEV電池へ
という循環を目指しています。
これを、
と呼びます。
※Battery to Battery=使用済み電池から材料を取り出して、再び新しい電池に使うこと。
いわば、
古い電池を、新しい電池の材料に戻す
ということです。
リサイクルといっても、一社ですべて行うわけではありません。
大きく分けると、
① 使用済み電池を集める会社
↓
② 電池を安全に分解する会社
↓
③ 金属を取り出す会社
↓
④ 金属を電池に使える純度まできれいにする会社
↓
⑤ 新しい電池材料へ
という流れになります。
つまり、
住友金属鉱山だけを見るのではなく、この流れ全体を見る必要があります。
今回も通常の8項目に、EV電池リサイクル関連の2項目を加えます。
| 評価項目 | 配点 |
|---|---|
| ① 売上・収益の安定/成長 | 10 |
| ② EPSの安定/成長 | 15 |
| ③ 収益力 | 10 |
| ④ 財務健全性 | 15 |
| ⑤ キャッシュフロー創出力 | 10 |
| ⑥ 配当実績 | 20 |
| ⑦ 配当余力 | 10 |
| ⑧ 配当利回り | 10 |
| ⑨ EV電池リサイクル市場の成長恩恵 | 10 |
| ⑩ EV電池リサイクル事業への直結度 | 10 |
| 合計 | 120点 |
ここにも専門用語があります。
EPS
→ 1株あたり、どれくらい利益を稼いでいるか
キャッシュフロー
→ 実際に会社へ入ってくる・出ていく現金の流れ
配当利回り
→ 株価に対して、年間どれくらい配当がもらえるか
つまり、
「会社として強いか」+「EV電池リサイクルで伸びそうか」
を一緒に評価します。
| 順位 | 銘柄 | コード | 点数 | 100株購入額 | 買いやすさ |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 住友商事 | 8053 | 102 | 約18万円 | ★★★★★ |
| 2 | DOWA HD | 5714 | 101 | 約93万円 | ★★☆☆☆ |
| 3 | 松田産業 | 7456 | 101 | 約72万円 | ★★☆☆☆ |
| 4 | 豊田通商 | 8015 | 100 | 約74万円 | ★★☆☆☆ |
| 5 | 住友金属鉱山 | 5713 | 98 | 約102万円 | ★☆☆☆☆ |
| 6 | ARE HD | 5857 | 94 | 約37万円 | ★★★☆☆ |
| 7 | JX金属 | 5016 | 90 | 約38万円 | ★★★☆☆ |
| 8 | エンビプロHD | 5698 | 89 | 約7万円 | ★★★★★ |
| 9 | 関東電化工業 | 4047 | 83 | 約22万円 | ★★★★☆ |
| 10 | 東邦亜鉛 | 5707 | 39 | 約10万円 | ★★★★★ |
※買いやすさは単純に「100株購入に必要な資金」で評価しています。株としておすすめという意味ではありません。
住友商事は、住友金属鉱山と一緒に、
海外で使用済みEV電池を回収して、日本でリサイクルする仕組み
を検討しています。
イメージすると、
海外で廃電池を集める
↓
電池から金属を多く含む材料を作る
↓
日本へ送る
↓
住友金属鉱山で金属を回収
という流れです。
この途中で出てくるのが、
です。
※ブラックマス=使用済み電池を細かく砕いて処理した、リチウム・ニッケル・コバルトなどを含む黒い粉。
名前だけ聞くと難しいですが、
「レアメタルが詰まった粉」
くらいでOKです。
住友商事の強みは、
世界中から使用済み電池を集められるネットワーク
を持っていること。
EV電池リサイクルでは、
「どうやって金属を取り出すか」
だけでなく、
「大量の電池をどうやって集めるか」
も重要になります。
DOWAは、
使用済み電池を処理して、そこから金属を回収する
ところまで関わっています。
かなりEV電池リサイクルに近い会社です。
難しい言葉でいうと、
製錬
も行います。
※製錬=鉱石や廃製品などから、銅・ニッケルなど必要な金属を取り出すこと。
もっと簡単に言うなら、
「ゴミの中から価値のある金属を取り出す作業」
です。
EV電池リサイクルが増えれば、DOWAの処理・回収技術への需要も増える可能性があります。
松田産業は、
使用済みEV電池を集める側
として注目しています。
「ただ集めるだけ?」
と思うかもしれませんが、実はかなり重要です。
大きなリサイクル工場を作っても、
使い終わった電池が集まらなければ稼働できません。
だから、
全国から大量の廃電池を回収できる会社にも価値があります。
豊田通商は、トヨタグループの商社です。
EV電池リサイクルの面白いところは、
新車
↓
中古車
↓
廃車
↓
電池回収
↓
リサイクル
という流れができること。
自動車に強い豊田通商だからこそ、
EVが使い終わった後まで関われる
可能性があります。
今回の記事を書くきっかけになった会社です。
総合順位は5位ですが、
だと思います。
住友金属鉱山は使用済み電池から、
などを取り出します。
そして、
新しい電池の材料へ戻す
ところまで狙っています。
ここで出てくるのが、
です。
※正極材=リチウムイオン電池の性能を大きく左右する主要材料。ニッケルやコバルト、リチウムなどが使われます。
簡単に言うと、
「電池を作るための重要な材料」
です。
住友金属鉱山は、
使用済み電池
↓
金属を回収
↓
正極材へ
↓
新しい電池
までつなげようとしているわけです。
ただし、100株で約100万円。
単元株ではかなり買いにくいです。
AREは、
金属リサイクル全般に強い会社
です。
EV電池リサイクルそのものへの直結度は、住友金属鉱山やDOWAほど高くありません。
ただ、
不要になった製品から価値のある金属を回収する
という意味では同じ方向を向いています。
米中の資源囲い込みが強まれば、
「国内で金属を回収できる会社」
自体の価値が上がる可能性があります。
JX金属も、
使用済み電池から金属を取り出して、新しい電池へ戻す
取り組みを進めています。
ここで、
という言葉が出てきます。
※クローズドループ=使い終わった製品から材料を回収し、また同じ種類の製品へ戻す仕組み。
EV電池なら、
古いEV電池
↓
材料回収
↓
新しいEV電池
という循環です。
「ゴミにせず、ぐるぐる使う」
と考えれば分かりやすいです。
個人的にはかなり面白い会社です。
エンビプログループでは、
使用済み電池を、
放電
↓
分解
↓
破砕
↓
選別
して、ブラックマスを作ります。
こうした作業を、
と呼びます。
※前処理=本格的に金属を取り出す前に、電池を安全に分解・粉砕・選別する作業。
料理でいえば、
「材料を洗って切って下ごしらえする工程」
みたいなものです。
EV電池が増えれば増えるほど、
この「下ごしらえ」をする会社も必要になります。
しかも100株約7万円。
今回の中ではかなり買いやすいです。
総合順位は9位ですが、
今回の住友金属鉱山の話とはかなり関係があります。
関東電化工業は、
リサイクルで回収したリチウムを、再び電池に使える品質まできれいにする
技術に関わっています。
これを、
といいます。
※高純度化=混ざり物を減らして、電池材料として使えるほどきれいな状態にすること。
簡単にいうと、
「リサイクルした金属を新品に近い品質へ戻す」
ということです。
テーマへの直結度はかなり高いです。
EV電池リサイクルとの関係はあります。
ただし、
関連している=優良株
ではありません。
今回は、
まで評価しています。
そのため総合点はかなり低くなりました。
株価が安くて買いやすくても、
会社として安心して長期保有できるか
は別問題です。
ここはテーマ株投資で特に注意したいところです。
今回調べていて気になったのは、
住友金属鉱山
DOWA
エンビプロHD
関東電化工業
です。
役割を並べると分かりやすいです。
使用済み電池を分解・破砕する
↓
電池から価値のある金属を回収する
↓
ニッケル・コバルト・リチウムなどを再資源化
↓
リチウムを電池に使える品質へ高純度化
↓
つまり、
という産業です。
最初は僕も、
「EV電池のリサイクル工場ができたんだ」
くらいに思っていました。
でも調べてみると、これは単なるゴミ処理の話ではありません。
日本が海外から買った、
リチウム
ニッケル
コバルト
銅
などを、
日本国内で何度も使える仕組みを作る
という話です。
これは、
環境問題だけではなく、
資源を海外に依存しすぎないための経済安全保障
にもつながります。
住友金属鉱山の工場を中心に、
回収する会社
↓
分解する会社
↓
金属を取り出す会社
↓
きれいにする会社
↓
再び電池を作る会社
という産業が育つ可能性があります。
僕としては、
「EVがどれだけ売れるか」だけでなく、「使い終わったEVからどうやって資源を回収するか」
にも注目していきたいです。
| 用語 | 簡単な意味 |
|---|---|
| EV | 電気で走る自動車 |
| LIB | リチウムイオン電池。EVやスマホに使われる充電式電池 |
| レアメタル | 産出量や産地が限られる重要な金属 |
| 都市鉱山 | 使用済み家電・電池などを資源の山として利用する考え方 |
| Battery to Battery | 古い電池から材料を回収して、新しい電池へ戻すこと |
| ブラックマス | 廃電池を処理してできる、レアメタルを含んだ黒い粉 |
| 正極材 | リチウムイオン電池の性能を左右する重要な材料 |
| 前処理 | 電池を安全に放電・分解・粉砕・選別する工程 |
| 製錬 | 廃製品などから必要な金属を取り出す工程 |
| 高純度化 | 回収した金属を、再利用できる品質まできれいにすること |
| クローズドループ | 古い製品の材料を再び同じ製品へ戻す循環 |
| EPS | 1株あたりの利益 |
| ROE | 株主から預かったお金を使って、どれくらい利益を出したか |
| キャッシュフロー(CF) | 実際に会社へ出入りする現金 |
| 配当利回り | 株価に対して年間どれくらい配当を受け取れるか |
| 配当性向 | 利益のうち何%を配当に回しているか |
| 単元株 | 日本株で通常の売買単位となる100株 |
| 単元未満株 | 100株未満、たとえば1株から買える仕組み |
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